右近は作品中で、ジョン・コルトレーンのジャズの特徴である不協和音が、大事なモチーフの一つになっていることにふれ、「不協和音が入ったハーモニーが成立した、というような(音楽講師の)ヤズミンのせりふがあります。個性のまったく違う登場人物たち、不協和音かもしれない音の混じり合いが、不思議なハーモニー、新たなメロディーを生む。歌舞伎の世界から来ている身として、どこか歌舞伎の要素、現代劇の方とは違う何かが生まれたら、自分がやらせていただく意味があるんじゃないかと思っています」。(尾上右近『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル』への思い | 歌舞伎美人(かぶきびと))右近さんらしいコメントです。