吉右衛門の団七は妻お梶(菊之助)と息子、市松(寺嶋和史)への情愛がうかがえ、「長町裏」には、その団七が舅(しゅうと)義平次を手にかけざるを得ない切羽詰まった思いが感じられる。義平次をあざむこうと思い立つ際の目遣いがうまく、殺しに悲哀が漂う。(歌舞伎:六月大歌舞伎 吉右衛門の団七に情愛=評・小玉祥子 - 毎日新聞)