寺嶋眞秀の太郎吉が、三月の「盛綱陣屋」の小三郎に続いてまことにしっかりした好演。
「黒塚」は猿之助の老女岩手実は安達原の鬼女が存分に体を使った踊りを堪能させる。錦之助の阿闍梨(あじゃり)祐慶は抑えた演技ながら品格と緊張感を感じさせる。市川猿弥の強力、中村種之助、中村鷹之資の山伏もキビキビとして快い。(東京新聞:<評>仁左衛門、爽やかな「実盛」 歌舞伎座「四月大歌舞伎」:伝統芸能(TOKYO Web))