口や喉に効く「外郎」の効能を示すべく、薬を飲んだ貴甘坊の口から、次々に早口言葉が飛び出します。約4分間にわたり朗々と、ときに抑揚をつけながら早口言い立てをする勸玄の姿に、思わず涙ぐむお客さまも。見事に早口を言い切った瞬間、客席から「成田屋」のかけ声とともに、万雷の拍手が巻き起こりました。小気味よい立廻りの末、最後は富士山を背景に、晴れやかな絵面できまりました。(歌舞伎座「七月大歌舞伎」初日開幕 | 歌舞伎美人(かぶきびと))