4日は松也がお嬢吉三。娘に化けている「大川端」で、立役が演じていることを感じさせる。そこに倒錯の世界が漂う。 9日の梅枝はこの件で、女形だけに娘を演じても自然である。そのため男を見顕したときの落差は大きい。そして男としての声にかなり迫力があることにも驚いた。(河村常雄の新劇場見聞録)