2020年10月15日木曜日

渡辺保の劇評 2020年10月 歌舞伎座

 花道の引込みもあざやかだった。花道七三で右手に刀を横に水平に持ち、左 手の袖を返してツケ入りの見得になるのが析のカシラ、おもむろに刀を左手に 持ち替えて左袖を返してゆったりと歩き出す。グッと抑えた渋さだが、いぶし 銀の輝き、これが今の仁左衛門の芸境だろう(2020年10月歌舞伎座)

どなたも絶賛の松嶋屋の石切梶原です。