2021年7月12日月曜日

渡辺保の劇評 2021年7月 国立劇場

 前半の仕どころである、竹「黙して」の下げ緒を捌いて袂に入れてのきまりは、段取りがキチンとして、義経を振り返るイキも十分だが、肝心の向こうに気を掛ける意気込みがアッサリして物足りなかった。回を重ねて油ッ気が抜けて来たのか。(2021年7月国立劇場 – 渡辺保の歌舞伎劇評)